ビワコムシとは?
琵琶湖周辺に発生する虫

ビワコムシは琵琶湖付近で広く確認される昆虫です。湖畔から離れた地域でも目撃される場合があります。
湿度の高い環境を好むため、梅雨から夏場に数が増えやすい傾向があります。人体に対する衛生被害は報告されていません。
蚊に似たユスリカ科
成虫の姿は蚊に似ていますが、吸血しないため感染症のリスクはありません。
脚が長いシルエットで判別が可能です。羽化後に大量の群れを形成しやすい習性があります。
オオユスリカなどが代表的な学名
ユスリカ科には多くの種類が含まれます。オオユスリカとアカムシユスリカがよく知られています。
オオユスリカは体長がやや大きく、琵琶湖流域を中心に分布が広がっています。
なぜ滋賀周辺でよく見られる?
琵琶湖の泥底が幼虫の育成環境になる
琵琶湖では約172種のユスリカが確認されています。幼虫は湖底の泥に潜り、堆積した有機物を糧に成長します。
沿岸部は水深が浅く、酸素が行き渡りやすいため生存率が上がります。微生物が豊富に存在し、個体数が増加しやすい環境です。
地域の気候が羽化を促進している
オオユスリカは3月から6月、秋には9月から10月に多く発生します。アカムシユスリカは11月から12月が主な活動期です。
適度な気温と日照が羽化を後押しし、成虫が一斉に出現しやすくなります。湖畔は風通しが良く、大規模な群れが拡散しやすい要因です。
【h2】ビワコムシの大きさと外見は?
成虫は3~10mm、脚が長いシルエット
ビワコムシの成虫は3~10mmほどの体長です。足が長くて細いため、蚊との違いに気づく人は多いです。
翅は透明に近く、光の当たり方でわずかに輝きが変わります。
幼虫は赤い色で「アカムシ」と呼ばれる
ビワコムシの幼虫は赤い色をしており、水底の泥に潜んで成長します。
アカムシとして知られ、釣り餌や観賞魚の飼料に利用される例もあります。
ビワコムシの寿命と発生時期は?
成虫の寿命は数日から1週間ほど
成虫は羽化してから数日から1週間ほどで寿命を迎えます。口が退化しているため、栄養を摂取しない状態です。
活動の主目的は交尾と産卵なので、長く生きる必要がないと考えられます。
春秋に集中して大量発生が目立つ
温暖な時期は気温と日照時間が安定し、ビワコムシの羽化が一斉に進みやすいです。
春は3月から6月ごろ、秋は9月から10月にピークを迎えます。湖畔では風通しが良く、大規模な群れが形成される例も見られます。
まとめ:ビワコムシとうまく付き合うには?
琵琶湖の生態系の一部として理解する
ビワコムシは琵琶湖に暮らす魚や水鳥の貴重なえさです。幼虫は底泥の有機物を分解し、水質改善にも役立ちます。
近所でビワコムシを見かけても、慌てずに観察してみてください。意外と刺したり害を及ぼすことはありません。
防虫対策で生活被害を最小限に抑える
とはいえ、大群で室内に飛び込まれると不快に感じます。網戸を細かくし、夜間の照明を控えるだけでも対策になります。